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欧州車オーナー様を悩ませる「アルマイトモール」とは?

2025.07.02

こんにちは、リボルト千葉の近藤です。

車の美観を保つために知っておくべき知識をご紹介しております。
今回は「アルマイトモール」についてです。

 

 

■目次


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■アルマイトモールとは?


 

突然ですが「アルマイトモール」という言葉は聞いたことはございますか?

これは、多くの欧州車のウィンドウモール()に採用されているアルマイト処理(酸化被膜処理)を行われたモールのことをこのように呼びます。

ドアの窓ガラスの周囲を囲っているシルバー(または黒)の窓枠のこと

 

 

”アルマイト処理”という聞きなれない言葉が出てきましたが、要するに耐候性・耐久性を上げるために表面加工をされた”アルミニウム合金素材”ということです。

また、モールだけではなく、ルーフレールにもこの素材が使用されているケースが多々あるのですが、これが主に欧州車オーナー様の悩みの種となります。

 

 

■なぜ悩みの種になるの?


 

では、なぜこのアルマイトモールが欧州車オーナー様の悩みの種となるのでしょうか?

それは、錆びが発生してしまいお車の見た目を悪くしてしまうからです。

下の画像の白い斑点模様のものが錆びとなります。

酷くなると全体的に真っ白になります。

 

 

中古車には錆びが発生していることが非常に多く、また新車であっても納車直後の状態で薄っすら発生していることもありました。

 

■なぜ錆びるの?


 

アルマイトモールは耐候性・耐久性を上げているはずなのになぜ錆びてしまうの?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。

その原因として、日本の気候が大きく影響しているようです。

 

 

その理由をお話するための事前知識として、まずアルマイトモールの弱点についてお話します。

アルマイトモールにとって最大の弱点は「塩分」と言われております。
塩分と言えば、海を想像してしまいがちですが、意外にも下記のような大気中のホコリにも存在します。

 

■屋外環境で塩分が含まれる主なもの

・潮風(海からの風)
・雨
・ホコリやチリ
・すすや排気ガス

 

上記のようなものに含まれる塩分に水分(大気中の湿気や雨)が含まれることでアルカリ性の水溶液となり、アルミの表面に施された酸化被膜(アルマイト)を溶かしてしまい、錆び(白錆び)を発生させてしまいます。

ここで注目して頂きたいのが、水分(大気中の湿気や雨)という部分です。

ご察しの通り、日本の気候の特性上、”高温多湿””梅雨の時期”がある日本は水分に富んでおります。
欧州本国ではアルマイトモールの錆び問題が日本ほど騒がれていないことを考えると、いかに日本がアルマイトモールにとって過酷な環境かということが分かります。

特に海沿いの地域が多い千葉県は泣きっ面に蜂ですね。

 

 

■錆びへの対策方法は?


 

では、アルマイトモールが錆びないように対策する方法はあるのでしょうか?
下記の2通りが考えられます。

 

■アルマイトモールの錆びへの対策

1.コーティングする
2.ラッピングシートを貼る
3.プロテクションフィルムを貼る

 

上記3つにはメリット・デメリットがありますので、それぞれ比較しながらご紹介いたします。

 

■コーティングのメリット・デメリット

【メリット】
・施工価格が比較的安価
・作業が比較的簡単
・モールの色、質感がほとんど変わらない

 

【デメリット】
・錆びへの耐性が比較的低く、定期的な掛け直しや錆び落としが必要

 

■ラッピングシートのメリット・デメリット

【メリット】
・コーティングよりも錆びへの耐性が高く、貼っている間はほぼ錆びない
・自分の好みの色にカラーチェンジ出来る(シルバーをブラックに変更など)

 

【デメリット】
・コーティングよりも施工価格が高い
・作業が比較的難しい
・本来のモールの色、質感とは異なる仕上がりになる
・元のモールの状態に戻すためには剥がす作業・糊除去の作業が必要
・プロテクションフィルムよりも耐用年数が低い(あくまでドレスアップ目的のツールであるため)

 

■プロテクションフィルムのメリット・デメリット

【メリット】
・コーティングよりも錆びへの耐性が高く、貼っている間はほぼ錆びない
・モールの色、質感がほとんど変わらない(透明なフィルムであるため)

 

【デメリット】
・コーティングよりも施工価格が高い
・作業が比較的難しい
・元のモールの状態に戻すためには剥がす作業・糊除去の作業が必要

 

 

以上のようなメリット・デメリットを加味して、どの対策を取るのか検討すると良いかと思います。

対応方法にお悩みでしたら、宜しければ当店へご相談ください。

 

いやいや、ちょっと待って!もうすでにモールが錆びちゃっているのはどうしたら良いの?という方もいらっしゃるかと思います。
では、既に発生している錆びは除去できるのでしょうか?

 

 

■錆びを除去する方法は?


 

錆びを除去する方法は下記の2通りが考えられます。

 

■錆びを除去する方法

1.磨いて除去する
2.新品に交換する

 

では、上記2つのメリット・デメリットについてご紹介いたします。

 

■磨いて除去する場合のメリット・デメリット

【メリット】
・比較的安価

 

【デメリット】
・作業時間が非常に掛かる(プロでも1日掛かりの場合がある)
・アルマイト被膜が薄くなる または 剥がれることで錆びが発生しやすくなる
・磨き過ぎるとモールの地金が出てしまう
・地金が出てしまっている場合は対処できない

 

■新品に交換する場合のメリット・デメリット

【メリット】
・言わずもがな新品そのもの

 

【デメリット】
・ディーラーさんなどで作業するため高額な費用(20万~40万円とも言われている)が発生

 

上記を踏まえると、錆びの除去については地金が出ていない限りは、基本的に磨きで対応することになるかと思います。

当店でもアルマイトモールの錆び取り作業(¥20000税別~)を行っておりますので、宜しければご相談ください。

 

<錆取りのBefore・After>

 

ただ、結局磨くだけではすぐに錆びが再発してしまいますので、前述したコーティングなどの錆びへの対策を取る必要があります。
錆びる度に研磨をしているうちに地金が出てきてしまい、ボロボロのモールになってしまいますしね。

と、ここまで様々な対応方法をお話しましたが結局どうするのがベストなの?と思った方もいらっしゃるかと思います。

 

■お勧めの方法は?


 

私が個人的にお勧めする対処方法は、新車の時にプロテクションフィルムを施工する方法です。
新車の時であれば、錆び落としの作業や費用が必要なく、最も長期間綺麗な状態を維持出来るからです。

もし、経年車をご購入された場合や既に錆びが発生している場合は、磨いて錆びを除去してからプロテクションフィルムを施工しましょう。

錆びへの対策よりもドレスアップの目的が強い方はラッピングシートの施工もお勧めです。

 

■まとめ


 

ここまで色々とご紹介して参りましたが、アルマイトモールの錆びは日本の気候においては避けては通れない悩み事ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

私自身も昔アルマイトモールの錆びに悩んで「アルマイトモール専用」と謳った市販の研磨剤やコーティング剤で試行錯誤して、いまいちだった記憶がありますので分かります^^;

これから欧州車のオーナー様になられる方もなっている方も悩んでおられましたら是非お近くの専門店にご相談してみてくださいね。もし宜しければ当店へご相談くださいませ。

 

【ご相談窓口】
コーティング専門店:リボルト千葉 店主近藤

REVOLT CHIBA/リボルト千葉
〒260-0027
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